日本でも大人気の海外FX業者、XMで法人口座を開設したいと考えているトレーダーの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
先に結論から申し上げると、XMで法人口座は開設することができません。
今回はXMの法人口座と法人化におすすめの海外FX業者について紹介します。
2024年9月最新情報
XMで法人口座は開設できない【結論】
前述でも記載したように、XMでは残念ながら法人口座の開設はできません。
実は2018年以前は、XMでも法人口座の開設が可能でした。しかし、現在はルール変更に伴いXMでは個人口座の開設のみとなっています。この変更は公式サイトにも記載されています。
法人口座を開設できますか?
XMTrading公式より引用
いいえ、現在、当社では法人口座を提供しておりません。しかし、当社では常に商品とサービスを追加しておりますので、将来的には導入する可能性がございます。
XMの海外サイトでも法人化できない
海外法人でも、XMは法人口座の開設を認めていません。
そのため、XMの規約変更後、法人口座開設ができる他のFX業者へと移行するトレーダーの方が世界中に数多くいました。
XMで法人口座開設を検討していた人は、他の海外FX行者では法人口座開設を認めている場合がありますので、そちらでの口座開設を検討してみては如何でしょうか。
XMで法人口座が開設できない理由
現在XMTradingでは法人口座の開設ができない状況です。この制限は、新規の法人口座の受付が2018年頃に停止されたことに起因しています。その背景には、日本の金融庁からの警告が影響している可能性が考えられます。
また日本における海外資産に対する規制が厳格化していることも影響しているかもしれません。さらに、キプロスの金融ライセンスに圧力がかかっているという可能性も取り沙汰されています。これらの要因により、グローバル版のXMも法人口座には対応しておらず、個人口座のみの取り扱いとなっています。
海外FX法人口座と個人口座との違い
法人口座と個人口座にはいくつかの違いがあります。法人口座は税制面でのメリットがあるため、経費を計上することができ節税効果を期待できます。また、損失を繰り越せる期間も法人では7年と長いため、長期的な損益計算が可能です。
しかし、法人を設立するためには手続きが必要で、運営のための経費も発生します。一方、個人口座は手軽に開設可能で、初期費用や運営費用がかからない反面、節税効果は制限されます。XMで個人口座を利用することは依然として多くのトレーダーにとって有益ですが、法人口座のメリットを享受したい場合は他のFX業者を利用するのが賢明でしょう。
XM個人口座での法人口座代用可能性とリスク
XMでは法人口座が開設できないため、個人口座を代用品として利用するケースも見受けられます。しかし、これは一時しのぎに過ぎず、いくつかのリスクが伴います。
まず個人口座を法人用途で使用することは、税務上の問題を引き起こす可能性があります。会社の経費として計上できる項目が制限されるため、期待される節税効果が得られないこともあります。さらに個人口座の繰越控除は通常3年ですが法人であれば7年と異なるため、資金運用の効率性にも影響が出るかもしれません。
そのため、その他の海外FX業者を利用するなど適切な代替策を検討することが重要です
法人口座が開設できるおすすめ海外FX業者
これまで説明してきたように、残念ながら現在はXMで法人口座の開設をすることができません。しかし、他の海外FX業者なら法人口座の開設が可能なところがいくつか存在します。
法人口座が開設できるなかでも特におすすめの海外FX業者について紹介します。
AXIORY(アキシオリー)
AXIORYの基本情報 | |
---|---|
設立 | 2011年 |
最大レバレッジ | 400倍 |
金融ライセンス | ベリーズ国際金融サービス委員会 |
信託保全 | 最大20,000ユーロまで補償 |
ボーナス | なし |
発注方式 | NDD方式 |
取引ツール | MT4 MT5 cTrader |
スキャルピング | 〇 |
自動売買(EA) | 〇 |
AXIORYは業界トップクラスのスプレッドと手数料の狭さが特徴のFX業者です。特にスキャルピングに向いていることもあり約定力が高く、余計なコストをかけずに利益を追求することができる業者です。
cTraderに対応しているため、短期売買やしやすく取り扱う通貨ペアも61種類と豊富に用意されており満足のいく環境が揃っています。ただし、最大レバレッジは400倍と低めのため、大きく稼ぐためにはある程度の自己資金が必要となります。
TitanFX(タイタンFX)
TitanFXの基本情報 | |
---|---|
設立 | 2014年 |
最大レバレッジ | 1000倍 |
金融ライセンス | バヌアツ金融サービス委員会 |
信託保全 | 最大20,000ユーロまで補償 |
ボーナス | あり |
発注方式 | NDD方式 |
取引ツール | MT4 MT5 TitanFX Social |
スキャルピング | 〇 |
自動売買(EA) | 〇 |
TitanFXは、最大レバレッジが1000倍と高レバレッジを提供しているだけでなく、口座残高によるレバレッジ制限がありません。これは他のFX業者に比べてもかなりのメリットといえるでしょう。
また取り扱う通貨ペアは60種類用意されており、仮想通貨・株価指数・米国株などの金融商品もトレードすることができます。
そのうえ、TitanFX独自のTitanFXSocialという取引ツールではコピートレードが可能となっており、プロの戦略をそのまま利用することができるようになっています。スキャルピングや自動売買も利用できるため取引コストを下げたいトレーダーに人気があります。
FTGT(エフエックスジーティー)
FXGTの基本情報 | |
---|---|
設立 | 2019年 |
最大レバレッジ | 1000倍 |
金融ライセンス | セーシェル金融サービス庁 |
信託保全 | 総額1,000,000ユーロまで補償 |
ボーナス | あり |
発注方式 | NDD方式 |
取引ツール | MT4 MT5 |
スキャルピング | 〇 |
自動売買(EA) | 〇 |
FXGTは、2019年にサービスを提供したばかりの比較的新しいFX業者でボーナスキャンペーンが特に充実しています。新規口座開設ボーナスや入金ボーナス、トレードによるキャッシュバックボーナスなど、多種多様なボーナスがあります。
FXGTでは、最大レバレッジ1000倍、通貨ペア53種類と他2つに比べて商品の少なさがありますが、株式や仮想通貨など幅広い金融商品のトレードができます。なかでも仮想通貨の取引に関しては、世界一の取引所といっても過言ではありません。スワップフリー口座も提供されていますので、コストを抑えながら取引することができます。
今紹介した、こちらの海外FX業者は法人口座の開設が可能で特に信頼性の高い業者です。それぞれの業者には取引制限や取引ルールが定められているため自身のトレードスタイルやニーズに合った業者を選ぶようにして下さい。
海外FXで法人化するメリット
- 法人化すると最大税率が安くなる
- 損益が通算できる
- 経費にできるものが多く節税できる
- 海外FX法人化による信用力の向上
- 取引条件の優遇
- リスクの分散
法人化とは、個人事業主が法人格を取得し、会社として事業を行うことを指しますが、海外FXの個人口座と法人口座ではどのような違いがあるのでしょうか。
実は海外FXで法人化すると、個人口座に比べてさまざまなメリットを受けることができます。
主なメリットとして、法人口座を開設することにより、個人よりも優遇される税制を利用するが可能になります。
また法人口座では、取引量や預託金額に応じた優遇措置が受けられる場合があります。法人の取引量は個人に比べて多くなる傾向があるため、スプレッドの縮小やボーナスの付与など、法人ならではの優遇措置が用意されていることがあります。
特に海外FX業者を利用する大口トレーダーの場合、法人口座の開設は重要となります。
なぜなら、海外FX業者は個人口座よりも法人口座の方が高いレバレッジを設定できる傾向にあり、大きな取引を行うことで大きな利益を生む可能性があるからです。そのため、FX取引を本格的に行いたい企業や個人にとって、法人口座の設定は必要不可欠なステップといえるでしょう。
ここからは、海外FXの法人化(法人口座を開設する)するメリットについてお伝えします。
法人化すると最大税率が安くなる
法人化の最大のメリットの一つは、税制面での優遇が挙げられます。法人税率は個人の所得税率に比べて低く設定されていることが多く、税負担を軽減することができます。
個人口座と法人口座による、それぞれの税金と税率の負担割合は以下の様になります。
個人口座 | 法人口座 | |
---|---|---|
税金の種類 | 累進課税の所得税 | 法人税 |
税率 | 5~45%+住民税10% | 15~23.2%+法人事業税や法人住民税など |
もう少し分かりやすく解説すると、海外FXの個人口座では利益は雑所得として扱われます。そのため利益が増えると以下のように税率もあがっていきます。
個人口座で課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
例えば、課税所得が4000万円を超えた場合には、最高で45%の税率が課されることになり税負担が大きくなります。他にも、住民税の支払いは10%が追加されます。このように海外FXの利益は、頑張って稼いだ分税金として納める額が増えて行くため、モチベーションの低下に繋がります。
一方で、法人口座では税率が最大35%程度となっています。そのため個人口座よりも最大20%ほど税率を抑えることができます。
法人口座を開設すれば、トレードで努力した結果を利益として手元に残すことができるため所得額が大きくなった方は法人口座への切り替えをおすすめします。
損益が通算できる
FXの損益は個人口座では雑所得として扱われますが、法人口座では事業所得として扱われます。つまり、事業に関するすべての損益が通算できるようになるのです。
具体的には、万一損失が発生したとしても利益と相殺することができます。そのためトレードの損益が大きい人ほど法人口座を持つことをおすすめします。また損益繰り越しも最長で9年繰り越すことができます。
一方、海外FXの個人口座では損失繰越ができませんが、法人口座には損失繰越が認められています。これを欠損金繰り越し控除と呼び、法人の場合、仮に赤字が発生した場合将来の利益と相殺して処理することができます。
年間の収支がマイナスでも、将来の税負担が軽減されるため安心してトレードを行うことができるようになります。
経費にできるものが多く節税できる
法人口座では、トレードする際に必要なPCやスマホ、インターネット代、有料のEA、インジケーター代、FX学習の為の書籍やセミナー代などトレードに関係する経費を全て経費として計上することができます。
さらにもし、トレード専用オフィスを準備している場合は、オフィスの家賃や光熱費、生命保険料、従業員などがいる場合は報酬、退職金なども経費として計上することができます。
法人化することで、広範囲で経費を計上することができるようになるため節税効果が大きくなります。
個人口座で経費にできる | 法人口座で経費にできる |
---|---|
パソコン代(FXの利用時間のみに限る) | インターネット代やパソコン代(法人名義なら全ての購入金額) |
セミナー代 | オフィスの住居費 |
書籍代 | 役員報酬や退職金 |
ただし、経費として申告できるものは、個人口座・法人口座共通してFXに関連しているものだけです。なんでも経費にできるわけではないという点は覚えておいてください。
海外FX法人化による信用力の向上
法人化することで、企業としての信用力が向上します。
なぜなら法人口座を開設することで、取引の主体が法人であることが明確になり、取引先や顧客に対して法人としての信頼性を示すことができるためです。
また法人化することで、企業の財務状況や経営状況が透明化され、第三者からの評価も高まります。法人は個人に比べて、財務状況が透明であると見なされることが一般的です。これにより、大口の取引や新たなビジネスチャンスを得やすくなります。
取引条件の優遇
取引条件の優遇も法人口座開設の利点の一つです。
海外FXでは、法人口座を開設することで、スプレッドの縮小やボーナスの付与など、個人口座(専業個人トレーダー)とは異なる優遇措置を受けられる場合があります。これは、法人の取引量が個人に比べて多くなる傾向があるためです。
リスクの分散
法人化することで、事業リスクを分散することができます。
個人口座の場合、事業の失敗や債務の返済が個人の責任となりますが、法人化することで、会社の責任としてリスクを分散することができます。具体的には個人と法人の資産が明確に分けられ、個人の財産が会社の負債から保護されるというメリットがあります。
また法人化することで、事業の継続性が確保され、経営者の交代や事業の売却が容易になります。
社会保険料の負担軽減
法人化することで、社会保険料の負担も軽減される可能性があります。
個人口座(専業個人トレーダー)の場合、国民健康保険や国民年金に加入する必要がありますが、法人化すると健康保険や厚生年金に加入することになります。これにより、保険料の負担が軽減されるだけでなく、将来的な年金受給額も増加する可能性があります。
海外FXで法人化するデメリット
- 法人設立と維持にコストがかかる
- 法人口座では含み益にも税金がかかる
- 法人は利益の引き出しが自由にできない
- 経営者の責任の増加
- 従業員管理のリスク
- 法人の解散手続きが必要になる
海外FXで法人化すると、個人口座に比べて様々なメリットがある一方、法人口座によるデメリットも存在します。
まず、個人口座と比較して法人口座は手続きが複雑で、時間も費用も多く必要となる点です。また、法人口座の場合、税務面での管理が求められるため、会計に関する知識が必要となる場合があります。さらに、海外FX業者の場合は、言語の壁や通信の遅延などの問題が発生する可能性があります。
しかしその一方で、これまで見てきたように法人口座を開設することで得られるメリットも大きくなっています。
例えば、取引量が多い場合、法人口座の方が税制上有利な場合があります。また、海外FX業者の中には法人口座に対応しているところもあり、そのような業者を利用することで、法人化のメリットを最大限に活用することが可能です。
ここからは法人口座開設のデメリットについてご説明します。
法人設立と維持にコストがかかる
法人口座を開設するためには、まず始めに法人を設立する必要があります。法人設立には株式会社なら約25万円、合同会社なら約10万円の初期費用がかかります。
さらに、法人・企業を維持するためには税理士への依頼費用もかかるので、個人口座に比べてコストが高くなる点に注意が必要です。
法人口座では含み益にも税金がかかる
法人口座では、決済前の含み益に対しても税金が課せられます。一方、個人口座では、ポジションを決済するまでは税金が発生することはありません。
法人化により税金は安くなることがありますが、利益の計上は少し複雑になるため、専門的な知識が必要になってきます。そのため税金の処理には専門の税理士にお願いすることをおすすめします。
法人は利益の引き出しが自由にできない
法人口座では、FX取引で得た利益を自由に引き出すことができません。
そのため個人口座に比べると、法人口座の自由度は低くなります。また利益を引き出す際には、役員報酬として引き出す必要があり、事業年度の途中での金額変更もできません。
経営者の責任の増加
法人化すると、経営者は会社の代表として法的な責任を負うことになります。個人ではなく、人を雇って雑務などをお願いしている場合など個人口座(専業個人トレーダー)より責任が増加します。
また例えば、会社が債務不履行に陥った場合、経営者はその責任を問われることがあります。
従業員管理のリスク
法人化により、従業員の管理が必要となります。
従業員の雇用契約や労働条件の整備、社会保険の加入など、法的な義務が増えるため、これらを適切に管理しないと法的なトラブルに発展するリスクがあります。
例えば労働基準法に違反した場合、罰金や訴訟リスクが生じることがあります。
法人の解散手続きが必要になる
海外FXで法人化し事業がうまくいかなかった場合は、法人としての事業を終了する法人解散手続きが必要になります。
法人化の解散手続きでは、法務局や税務署に解散手続きの書類を提出するほか、解散公告や債権者への解散通知をしなければなりません。
完全に解散するまでに数カ月以上かかるケースもあり時間とコストがかかります。
これらのメリット・デメリットを考慮して、法人口座の開設を検討する際はよく理解し、コストや税金の管理に注意するようにしてください。法人化を検討している方は、個人口座と法人口座の違いをよく理解して自分に合った取引方法を選択するようにしてください。
個人口座から法人口座に切り替えるタイミングは?
それでは、個人口座から法人口座に切り替えるタイミングはいつが良いのでしょうか。一般的には以下の様な目安を参考に切り替える方が多いようです。
年間の利益が900万円以上になった時
年間の利益が900万円以上になった時が切り替えのタイミングと言えそうです。
個人口座では、年間の利益が増えると税率も上がります。しかし、法人口座では利益が増えても税率は最大35%が適用されます。
そのため、年間900万円を目途に法人口座に切り替えると良いでしょう。法人口座に切り替えることで税率を考えてトレードしなくても最大限まで利益を求めることができるようになります。
ただし、個人口座から法人口座に切り替えることで、税金のメリットを受けやすくなりますが、サラリーマンの方や兼業の方など切り替えるタイミングは状況によって変わってきます。
また税率の優遇だけでなく法人化すると、法人化手続きやコストも発生することからどちらがよりお得かを慎重に考える必要があります。税金や法人化に関しては、税理士や法律の専門家に相談すると良いアドバイスが頂けるでしょう。
自分の収益ビジョンや将来についてよく考えて、メリット・デメリットをバランスよく判断して決めるようにして下さい。
XMの法人口座開設まとめ
XMでは、残念ながら法人口座の開設ができなくなっています。法人口座の開設を考えている方は、AXIORYやTitanFX・FXGTでの口座開設をおすすめします。
個人口座のままで利益が増え続けると、ある一定のラインから税金を納める額が多くなってしまいます。せっかくコツコツとトレードをしてて、利益がでても、税金として支払い続けるのは勿体ないです。
法人化すると税率が安くなり、経費計上することができますし、もし損失が発生してしまっても9年に渡って損失繰越ができるようになります。法人化することでのメリットはたくさんありますから年間利益が900万円を超えたら法人化を考えてみて下さい。
最後に、今回紹介した海外FX業者は安全性の高い法人化に向いている業者で、多くの方が海外FX法人口座を利用しています。導入を考えている方は、ぜひ一度口座開設を検討してみて下さい。