さまざまな海外FX業者がある中で、XMは日本人トレーダーに人気があります。信頼性の高さや安全性、日本語サポートの手厚さなど理由は様々だと思いますが、「ゼロカットシステムが搭載されているから」XMを選んだという方も多いと思います。
XMのゼロカットシステムとはXMが提供している、もしもロスカットが間に合わなかったとしても損失を補填してもらえる仕組みのことです。
例えば2022年の市場急落時、多くのトレーダーはゼロカットシステムにより損失を最小限に抑えられました。その一方で、一部トレーダーは追加証拠金の請求を受けることはありませんでしたが、逆に大きな利益を逃してしまいました。
このようにXMのゼロカットシステムは、多くのトレーダーにとって安心材料ですが、実はデメリットも存在します。ゼロカットシステムがどのように機能し、どのようなリスクがあるのかを詳しく解説します。
XMのゼロカットシステム(残高リセット)とは?
FXをやっている方ならゼロカットシステムという言葉を聞いたことがあるかもしれません。XMゼロカットシステムは、FX取引において投資家が負うリスクを最小限に抑えるための仕組みです。
具体的には、相場の急激な変動によって口座残高がマイナスになった場合でも、XMがそのマイナス分を補填し、投資家が借金を負うことがないようにするシステムです。有効証拠金が0円を下回った場合に自動的に適用され、追加証拠金(追証)の請求が発生しません。
入金額以上の損失を被る可能性はありますか?
XMTrading公式より引用
いいえ、当社ではマイナス残高リセット(NBP)をすべてのお客様に提供しておりますので、ご入金額以上の損失は発生いたしません。
つまり口座にある資金は失われるかもしれませんが、追証がないため借金とならないのです。これにより、投資家は安心してリスクを恐れずに投資を行うことができます。
国内FXと海外FXの違い
ゼロカットシステムは日本のFX業者では提供されていません。
これは日本の金融商品取引法によって禁止されているからです。また、日本の金融庁の管理下にある海外FX業者も同様に日本の金融商品取引法によって制限されています。
XMは金融庁に登録していない、いわゆる無許可の海外FX業者です。そのため、ゼロカットシステムを導入することができるのです。そのためXMは金融庁から警告を受けています。XM以外の海外FX業者も、日本人トレーダーに人気のある業者は同様に警告を受けていることが多いです。
ではなぜ、警告を受けているのに日本人トレーダーに人気があるのでしょうか?
先ほど説明したように国内にはないゼロカットシステムを導入しているからです。また海外FXはそれ以外にも「ボーナスが豊富だから」、「ハイレバレッジでトレードできるところに魅力を感じた」など理由はさまざまです。
XMのゼロカットシステムは登録不要
XMのゼロカットシステムは、特別な事前登録や手続きが必要ありません。
これはXMの標準的なシステム機能として提供されており、XMでアカウントを開設するだけで自動的に適用されます。トレーダーは、ゼロカットシステムの恩恵を受けながら取引を行うことができます。
ただしゼロカットシステムに過度に依存せず、適切なリスク管理を行うことが重要であることに変わりはありません。
XMゼロカットシステムのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
リスク管理ができる 安心して取引ができる 全てのXM口座で適用 金額・回数の上限なし | トレードのリスク意識の低下 |
メリット:リスク管理ができる
FX取引では、レバレッジを利用することで少ない資金で大きな取引が可能ですが、その反面リスクも増大します。しかしXMでは証拠金維持率が20%を下回ると自動的にロスカット(強制決済)が行われ、その後有効証拠金がマイナスになると、口座残高がゼロにリセットされる仕組みがあります。
たとえば、2020年3月のコロナショックでは、為替市場が大きく変動し、多くの投資家が損失を被りました。また2022年3月のロシアとウクライナ情勢の緊迫化に伴う市場の急激な変動時にも、XMのゼロカットシステムのおかげで多くのトレーダーが損失を最小限に抑えることができたと報告されています。
このように、XMのゼロカットシステムを使用しているトレーダーは、口座残高がマイナスになる心配なく、損失を制限することができます。
このゼロカットシステムの最大のメリットは、トレーダーが予期しない大きな損失を避けられる点にあります。ゼロカットシステムを利用することで、追加の証拠金を請求されることなく、入金した金額以上の損失を被る心配がありません。
メリット:安心して取引ができる
ゼロカットシステムが提供するもう一つの大きなメリットは、安心して取引ができる環境の提供です。
2015年のスイスフランショック時に、多くの取引プラットフォームが顧客に大きな損失を転嫁する中、XMはゼロカットシステムを遵守し、顧客に追証を請求しませんでした。この実績により、投資家はXMでの取引に高い信頼を寄せることができます。
特に初心者にとって、相場の急激な変動は大きなストレスとなりますが、ゼロカットシステムによって最悪の事態でも借金を負うことがないという安心感が得られます。これにより不測の事態にも冷静な判断が可能となり、より活発な取引が行えるようになります。
さらにXMでは口座開設時に13,000円のボーナスを付与するキャンペーンを開催しており、新規トレーダーも安心して取引を開始できます。
ゼロカットシステムはトレーダーがリスクを最小限に抑えながら取引を行うための極めて重要な仕組みであり、XMはトレーダーが安心して取引ができる環境を提供しています。
メリット:全てのXM口座で適用
XMではマイクロ口座やスタンダード口座など色々な口座タイプがありますが、レバレッジやスプレッドの広さに違いがあります。また口座タイプによってはボーナス適用外の口座もあるため、注意が必要です。
ただし、ゼロカットシステムに関してはすべての口座タイプで適用されます。
もしレバレッジ1000倍のマイクロ口座やスタンダード口座を試してみたいけれど、損失が大きくなることに不安を感じているという方。XMではゼロカットシステムが採用されているため、万一失敗したとしても、失うのは口座に入っているお金だけで済みます。
追証や借金のリスクがないため、海外FXのトレードは恐ろしいものではないというイメージを持っていただければと思います。
メリット:金額・回数の上限なし
他の海外FX業者でもゼロカットシステムを採用しているところはありますが、XMの場合は補填する金額や回数の上限がありません。
つまり、いくらでも損失を補填してもらえるのです。そのためXMはトレーダーに非常に人気があります。またXMの資金が豊富で潤沢にあるという安心感があります。
デメリット:トレードのリスク意識の低下
ゼロカットシステムは追証を防ぐため、トレーダーは証拠金を失うリスクを減少させることができます。
しかし、これによりトレーダーが過度なリスクを取る可能性が増大します。特に十分なリスク管理を習得していない初心者トレーダーは、自身の資金管理を怠る傾向が強くなる可能性があります。
XMでゼロカット発動の条件
ゼロカットシステムの発動条件ですが、有効証拠金が0円を下回った際に自動で行われます。
具体的には、証拠金維持率が50%を下回ると「マージンコール」が発動し、続いて20%を下回ると「ロスカット」(強制決済)が行われます。この流れによって、急激な価格変動による損失を最小限に抑えることが可能です。
ここからは、XMでゼロカットが発動する条件について分かりやすく説明します。
- 有効証拠金がマイナス
- 含み益を抱えているポジションがない
有効証拠金がマイナス
ゼロカットシステムは、損失を補填するためのものです。ゼロカットが発動するのは、有効証拠金がゼロになったときです。
つまり口座に入金した資金がすべて失われてしまい、有効証拠金がマイナスになった時にゼロカットが発動します。
無計画にトレードを行って、入金した資金全てを失ってしまった場合は自己責任です。XMはすべての金額を補填してくれるわけではありませんので勘違いしないようにして下さい。
含み益を抱えているポジションがない
有効証拠金がマイナスになった時の口座残高だけでなく、XMから受け取ったボーナスやクレジットなどもすべて使い果たしているかどうかも重要です。
ポジションを保有している場合は、含み損や含み益も考慮されます。もし保有ポジションの中に含み益がある場合は、ゼロカットは発動しません。また同様に複数のポジションを保有していて、他のポジションに含み益がある場合もゼロカットは発動しません。
ゼロカットシステムは、含み益ポジションを持っていない状態で口座残高がマイナスになる場合にのみ発動します。
XMゼロカットの証拠金維持率とその計算方法
証拠金維持率の基準と重要性
証拠金維持率は、FX取引において非常に重要な指標の一つです。この維持率は、トレーダーの資金余力を示し、各ポジションのリスクを管理するための基準として使用されます。
XMでは、証拠金維持率が50%を下回るとマージンコールが発動されることになっています。これは、証拠金が大幅に減少しているという警告を意味し、トレーダーに注意を促します。また、20%を下回ると自動的にロスカットが行われ、強制的にポジションが決済されます。
これにより、入金額を超える損失を避け、トレーダーの資金を保護する仕組みがあります。
計算方法と実例
証拠金維持率の計算は、口座内の純資産とポジションに対する必要証拠金とを比較することで行います。具体的には、以下の式で表されます。
証拠金維持率 (%) = (口座の純資産 ÷ 必要証拠金) × 100
例えば、口座の純資産が1000ドルで、必要証拠金が500ドルの場合、証拠金維持率は以下のように計算されます。
証拠金維持率 (%) = (1000 ÷ 500) × 100 = 200%
この例では、証拠金維持率が200%ですので、通常の取引においては全く問題なく、安全にトレードを続けることができます。証拠金維持率が低下した場合は、追加入金やポジションの調整を行うことで、リスクを管理し続けることが重要です。XMでは、維持率を高めるための様々なボーナス制度も用意されており、トレーダーがXMでトレードを続けられるよう支援しています。
ボーナスと証拠金維持率の関係
XMトレーディングにおいて、証拠金維持率は非常に重要な指標です。特に、XMのボーナス制度は証拠金維持率に大きな影響を与える可能性があります。
ボーナスが付与されると、口座の有効証拠金が増加し、証拠金維持率が上昇するため、結果としてマージンコールやロスカットのリスクを軽減することができます。しかしボーナスは証拠金維持率の算出に含まれるものではなく、実際の証拠金割合を把握するには、ボーナスを除いた計算が必要です。
このためボーナスを活用しながらも、リスクを過度に取らないよう慎重に取引を進めることが推奨されます。
XMゼロカットが執行されるタイミングはいつ?
ゼロカッのタイミング
ゼロカットが執行されるタイミングはいくつかあります。
例えば、有効証拠金がマイナスの口座に追加入金をすると、最低入金額を超える金額を入金した時点でゼロカットが行われることがあります。またXM独自のポイントであるXMPを現金に交換した場合や、XMで所有する口座間で資金を移動した場合など、XMが補填してくれます。
マイナス残高のリセットタイミング
マイナス残高が発生した際のリセットタイミングですが、全てのポジションが決済された後に自動的に行われます。未決済のポジションがある場合には、ゼロカットは適用されません。
またボーナスやクレジットが残っている場合や、利用規約に違反する取引を行った場合もゼロカットが適用されません。リセットが反映されるまでには、相場の状況により若干の時間がかかることがあります。
迅速なリセットを行うためにも、利用者は日々の取引状況を確認し、条件を理解しておくことが大切です。
XMゼロカットシステム(残高リセット)の具体的な仕組み
XMゼロカットシステムの具体的な仕組みについて例を交えて説明します。
ゼロカットシステムは、口座残高がゼロ以下になると自動的にポジションを強制的にクローズする仕組みです。
例えば、あるトレーダーが10万円の資金で取引を行い、急激な市場変動で20万円の損失が発生した場合、通常であれば10万円の借金が発生します。しかし、XMのゼロカットシステムでは、口座残高がゼロになった時点で取引が終了し、追加の損失は発生しません。
これにより、トレーダーは予期せぬ大きな損失から保護されます。
XMでゼロカットされない原因
- 含み益を抱えるポジションを保有している
- クレジットボーナスにより証拠金がプラス
- XMの禁止事項に該当している
海外FX業者はそれぞれ独自のルールを持っています。一部の業者では許されている行為が他の業者では禁止されている場合もあります。新しい業者でトレードする際には、必ず禁止事項と利用規約を確認するようにしてください。
XMはゼロカットシステムを採用している海外FX業者ですから、条件が合えば自動でゼロカットされるはずです。しかしなぜかゼロカットが行われない場合があります。それにはいくつかの原因が考えられます。
ここからはXMでゼロカットされない原因について説明します。
含み益を抱えるポジションを保有している
保有しているポジションに含み益がある可能性があります。また未決済ポジションの中に、そのポジションを決済すればマイナスをカバーできるほどの利益があるかもしれません。
クレジットボーナスにより証拠金がプラス
有効証拠金がすべてマイナスになっているかどうかも確認してください。
クレジットボーナスなどがまだ残っている場合、その金額を利用してマイナスを補填することができます。こういった場合は、XMはゼロカットを発動しません。
XMの禁止事項に該当している
ゼロカットシステムにはいくつかの注意点があります。まず、全ての取引がゼロカットの対象となるわけではありません。
- 複数口座での両建て(同一口座で無い両建て)
- 複数人での両建て・他FX業者の口座を使用した両建て
- 窓埋め・週の窓開けだけを狙ったトレード
- 経済指標や要人発言だけを狙ったトレード
- 裁定取引・アービトラージ
- AIを使った取引
- 遅延を狙った取引(サーバー・レートエラー)
- サーバーへの過剰な負荷
- 複数アカウントの作成
- ボーナスの不正利用・不正取得
- 第三者へのアカウント貸与
- 自己アフィリエイトによる取引
XMは利用しているトレーダーへの感謝の意味も込めて、ゼロカットシステムを発動します。しかし、もしトレーダー側がXMのルールを守らないような悪質な行為を行っていた場合、XMはそのトレーダーを守る必要はありません。複数口座を利用した両建て、他の業者を利用しての両建て、アービトラージ取引を行うなどは絶対に行わないようにして下さい。これらはXMのルールに違反する行為となります。
またこうしたXM側の善意を踏みにじるような行動には、ゼロカットシステムが執行されることもありません。
XMで即座にゼロカットする方法(やり方)
ゼロカットシステムを早く執行したい時に、次に紹介する裏技を試してみることをおすすめします。ここからはXMで即座にゼロカットする方法について解説します。
XMの他口座から資金移動
まず、資金移動を行う方法があります。
XMのマイページから、取引口座内の資金を別の口座へ振り替えてみてください。リクエストを送信すると、すぐに変更が反映されるはずです。
この時、別口座の残高はゼロカットの影響を受けず、即座にゼロカットが執行されます。
XMPの現金化
XMポイントが貯まっている場合、それを現金化する方法もあります。
注意点としてXMポイントをボーナス変換ではなく現金化を選ぶ必要があります。現金化する場合のみ即時にゼロカットが実行されます。こちらも同じくマイページから操作ができます。
これらの方法を試すことで、ゼロカットシステムの即時執行ができます。即座にゼロカットを行うための方法も把握しておくと、ゼロカットシステムをより効果的に活用することができます。
ただしあくまで参考程度にしてください。ゼロカットが何度も必要な状況になる場合、トレードルールや損切ルールの見直しなど適切な対策を取ることが重要です。
XMのゼロカットシステムまとめ
ゼロカットシステムは、急激な市場の変動によって生じる大きな損失から投資家を守るための重要な仕組みです。このシステムにより、口座残高がマイナスになってもその分をXMが負担し、マイナス残高を0にリセットします。これにより、投資家は追加入金(追証)の心配をすることなく取引を継続することができます。
XMを含めた海外FX業者のゼロカットシステムは、トレード中にマイナスになっても追証リスクがないという大きなメリットがあります。
XMにとっては利益が減るリスクを伴うシステムですが、それでもなぜXM側がゼロカットを導入するのかというと、リスクを減らしトレーダーにより良いトレード環境を提供するためです。
ただし、ゼロカットが発動されない場合もありますのでどのような条件下で発動されるのかルールをしっかりと確認しておく必要があります。
また、XMのルールを守らない、XMの意図に反する行動は決して行わないでください。故意か偶然なのかに関わらず、ルール違反はルール違反です。XMの規約は公開されてますから、自己判断で取引を続ける前に必ず規約を確認するようにして下さい。